2016年3月19日土曜日

Kobo Glo HD

研究休暇のまっただ中ということで、読書する時間がだいぶ増え、普段は読みたくても手が出ない読み物もどんどん乱読の対象に加わった。その合間に、読書のツールをいじり、あれこれと試してみた。ここ数日、手元にあるテキストファイルのものを取り出し、タブレットで開いた。あらためて気づくものだが、タブレットは具体的な用途に対して、そのサイズの手応えは微妙に違い、けっして大きいほど良いという単純なものではない。PDFのファイルなら快適であっても、テキストファイルとなると無駄が目立つ。そして、なによりも目の動きからくる疲れだって、無視できない。

そこで、思いついて本棚の奥に押し込まれた電子書籍リーダーを取り出した。数年前に購入した「Kobo Glo」という機種だ。使い方を確かめてみたら、テキストファイルへの対応にはまったく問題はない。必要とする最小限の条件とは、縦書きと振り仮名への対応という二つだけだった。いずれもEPUB3への変換というプロセスさえ取れば、スムーズに実現できた。あとは使用するフォントを変えてみたり、EPUBファイル変換にあたってカバー代わりの画像まで探して添えたりして読書環境を微調整したら、タブレットとはまた一味違う読書ツールが生まれた。さすがに軽くて、集中出来て、しかもなによりも目に優しい。

調べてみれば、「Glo」の発売は、すでに三年半前のことである。そのあとも、Koboはほぼ年一回のベースで製品を更新し、その一番新しいモデルは、カナダでは一年前に発売した「Glo HD」だと分かった。日本語の書籍が中心なので、すこし前なら日本での購入が要求されるが、いまごろは、そのような境界線もすでに存在しなくなった。近くの電気屋に行って、棚に置いてあるものをさっと手に取って支払い、戻ってきたらパソコンに繋げることもなくすでにこれまで購入した書籍を含む個人のKoboコレクションに完璧にアクセスできた。小さなデバイスの進化は、使いやすさの実現をもってユーザーに実感させている。

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