2016年4月30日土曜日

旭日小綬章受章

昨日、平成二十八年春の叙勲が発表され、旭日小綬章を授与されることになった。日本時間の29日早朝の公式発表であり、インターネットサイトなどに朝五時にそのニュースが流され、受章者の名簿が印刷された新聞が届けられるちょうど同じ時間帯だった。それからはまる二日以上の時間が経ち、数えきれない祝福の言葉が舞い込んできた。

このような勲章に預かり、あるいは一番驚いたのは、自分自身かもしれない。どのような基準を持ち出しても、また大学教育、学術研究、社会活動のどの方面を対象にしても、自分よりはるかに輝かしい業績を成し遂げた名前は、無数にある。一方では、素晴らしい職場に恵まれ、仕事の環境も、そして個人的な知識や能力も、多くの意味でゼロからの出発で、年月の流れとともに、どれも大きく様変わり、無から新しい姿が生まれた。このことを素直に誇りに思いたい。これを思うほどに、思わぬ身震いを覚える。いまこの瞬間の気持ちを忘れず、この身に余る名誉を励ましとし、これまでの教育や研究に弛まずに努めたいと思う。

じつは、同じく昨日に、勤務校では大掛かりな行事が設けられ、勤続25年の教職員が表彰台に立たされ、記念のネクタイピンを与えられ、大学総長との記念写真を撮影された。自分もその中の一人であった。勤務の大学は、ちょうど設立50週年に当たり、表彰式を司るその総長本人も、まさに25年前から大学に勤務しはじめた工学部の教授である。若い大学の一端は、このようなところにもよく現れている。

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